手作り楽器のコーナーへようこそ Since 2002.12.30  
 長瀬小学校の音楽室では、ピアノや、ギターの伴奏に合わせて、元気よく楽しそうに歌う子ども達の声に混じって、時々珍しい楽器の音が聞こえてくることがあります。今までに、どんな楽器の音色が聞こえてきたと思いますか?
 1999年度頃から、三味線や、和太鼓の音に合わせて「♪みどり〜 小袖に〜♪」(名張音頭)とか、「♪ヤ〜レン ソーラン ソーラン♪」等の歌声が聞こえ始めました。
 また、2000年度には、当時の6年生8人が、三味線の合奏を六送会ですることになり、本物を買うお金が無いので、図工科の時間に、手作りの三味線を1人1台ずつ、苦労してこしらえました。予想外に時間がかかり、出来上がったのが六送会の1週間前。でも、たった1週間で、「ひなまつり」を弾けるようになり、当日は、地元CATVのカメラマンや、8社ほどの新聞記者の方々、保護者、在校生らの居並ぶ聴衆の前で、堂々と披露してくれた姿が、今でも鮮やかな記憶としてよみがえって来ます。
 この第一号の手作り三味線の弱点であった「音量の小ささ」を補うべく、2001年度には、沖縄の「カンカラ三線(さんしん)」(これは、沖縄旅行の際、現地で制作キットを販売し、制作と演奏法の指導をしていただいた、琉球体験村のまちだやさんの登録商標付きのため、本校のオリジナルではありません。従って、写真の掲載も差し控えます。)を導入し、「♪マタハ―リヌ チンダラカヌシャマヨ〜♪」等の琉球の音色が聞こえてくるようになりました。時々、パーランクー(これも、通信販売で購入し、安かったので手作りではありません。)の音も混じります。
 写真上が、本校試作第1号の手作り三味線。下が、本物の民謡三味線。
 制作に使用した自由錐、シャーシ・リーマ、ハンドドリル、ヤスリなどの工具類。通常、小学校には置いていない工具を、無理を言って当時の校長先生に購入してもらいました。
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 2002年度になると、リズム楽器である和太鼓のみの演奏に合わせて、長瀬地区合同大運動会で、全校児童の「表現〜みかぐら〜」が実現しました。ソーラン節に比べれば、とても早いリズムに聴こえたのか、子ども達は、自らの踊りを「スピード太鼓」と命名しました。
 その時には、準備期間の短さと、備品の和太鼓の少なさから、わずか3台の小さな平太鼓のみで伴奏したのですが、将来は、多くの太鼓を使って、皆で合奏してみたいなと思っています。
 そう思っていた矢先、今年の冬に、名張の「アスピアホール」で、「手作り締め太鼓の実技講習会」があり、、喜び勇んで参加してきました。プラスティックの植木鉢2個と、それをつなぎ止めるナットとネジ、牛床(ギュウドコ。牛皮の下の、より安い部分。バックスキン。無ければ、牛乳パックでもよい。)とヒモさえあれば、誰でも簡単にできるものでしたが、やや、音が小さいような気がするので、今後、改良の余地がありそうです。
 来年度は、同じくこの冬休みに研修に訪れた浜松市楽器博物館に、所狭しと並んでいた世界中の珍しい楽器の幾つかを作って、奏でてみたいなと、今から心に思い描いています。
 写真は、制作意欲をくすぐられた、浜松市楽器博物館所蔵の、簡単に出来そうな庶民的な楽器。左は、インドネシアのコリトン。細く切った竹を弦にしている、打弦楽器。
 この楽器は、フィリピンのバスという、トランペットのようにして演奏する管楽器。地元の小学校の先生が作って、とても楽しそうに音楽の時間に使っておられるそうです。(一度、行って見てみたいなぁ!) 
なお、手作り三味線の作り方に関する、詳しい資料や写真が必要な方は、下記の長瀬小学校、辻野までお問い合わせください。 癒しの雅楽・天理大学雅楽部のコンサート等の記事へ
〒518−0501
三重県名張市長瀬1418番地
TEL:0595−69−1004
FAX:0595−69−1006(新設)
または、
g01_e-nagase@nabari-mie.ed.jp (学校代表アドレス) 
 (ウィルス防止の問題などで、メールアドレスが上記に変わりました。)


 以上、最後になりましたが、手作り三味線の製作法と演奏法は、津市の山下義光先生(三重県音楽基礎指導研修会会長)に、カンカラ三線の製作法は、沖縄県の「琉球体験村?」のかんからさんしん工房「まちだ屋」の皆さんに、手作り締め太鼓の製作法は、三重県小学校音楽研究会会長の岡本儀夫先生(現香良洲小学校長)に、世界の民族楽器については、浜松市楽器博物館学芸員の嶋和彦先生に、民謡三味線の奏法については、市内下小波田にお住まいの、民謡教室の師匠島藤渓佳先生に、それぞれ親しくご指導を仰ぐことが出来ました。
 ここに、改めて謝意を表するとともに、そのご恩に報いるべく、今後も学校教育の邦楽・民族音楽導入に、微力を注ぎたいと思います。ありがとうございました。
以下は、2003年度の追加ページです。 to Page Top
 低学年(2・3年生)の音楽の授業で、音楽室にある楽器の中から自分の好きな楽器を使って合奏をするという、校内の研究授業を実施。その発展として、「七夕集会」で、その成果を発表。曲目は、「ゆかいなまきば」。保護者や地域の皆さんの前で、和太鼓と洋楽器のアンサンブルを、楽しそうに堂々と演奏しました。(2003.7..4)
 特認校制度が導入され、2003年度の第1回目の学校見学会の授業に、児童の発想で、廃材や自然素材で手作りの楽器を作り、簡単な演奏にチャレンジしました。期せずして、4年生が、竹製の打楽器を試作。東南アジア風の面白い楽器が出来ました。最後に(在校生と見学の幼児から小学6年生まで40名近くの)全員で、「きらきら星」を合奏しました。(2003.7.26)
 2003年8月19日〜20日、東京で「伝統音楽研修会」(文部科学省・東京芸術大学主催)が開催され、参加してきました。
 初日は、国立劇場で講演・鑑賞研修(詳細は、当日の撮影ビデオが各都道府県教育委員会に送付されているのでお問い合わせを)。箏曲あり、琵琶楽あり、秩父屋台囃子ありと、いずれも当代一流の奏者による演奏を堪能してきました。
 参加者総数約1300名余りの、全国から参集した教職員で、さしもの国立劇場も、朝は会場入り口で、昼はレスロラン入り口で、また、帰りは出口や、地下鉄半蔵門駅改札口で、都合4回も長蛇の列というのか、都会の人・人・人の渋滞に遭遇し、いささか困惑。
 (蛇足:田舎に帰って、人口密度の低さを改めてありがたく感じた、久々の上京でした!)
 
 二日目は、芸大音楽学部で、実技研修。今日は、総勢200名と少人数で、上野駅に降りても少し早かったせいもあり、参加者の姿は見あたらず、一人寂しく芸大に向かいました。
 尺八を習いました。師匠は、山本泰正芸大音楽学部邦楽科教授をはじめ、こちらも当代一流の尺八のプロの先生方でした。芸大邦楽科の学生の皆さん方にも、手ほどきを受けました。
 初心者がほとんどで、50人分の尺八がなかったのか、塩化ビニル製の尺八でしたが、先生方も同じものを使われているのに、すばらしい音色!やはり、「弘法は筆を選ばず。」負けじと頑張ってはみたものの、所詮一日ではものにならず、何とか全音は出ましたが、半音や、甲乙、運指などに苦労しました。
 最後に、総勢200名(箏、三味線、邦楽囃子、尺八各50名)が、奏楽堂で合同発表会を。「結構いけてるー!」と感じたのは、私だけではなかったかと・・・(:;)
 諸先生方、初心者のご指導、誠にありがとうございました。
 なお、両日の紙ベースの資料等は、本校で保管していますので、必要な方は、お問い合わせください。









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