手作り三味線の演奏を「6年生を送る会」で

 

手作り三味線で「6年生を送る会」を

 

 

 


名張市立長瀬小学校6年生の試み〜

文責 同小学校教諭 辻野雅香

 

日時:2001年3月6日(火)13:15〜14:45

場所:長瀬小学校体育館

一昨年の夏休み、津で開かれたある音楽研修会で、手作り三味線の製作と演奏法の研修を受ける機会があった。我が国の学校音楽は、ピアノかオルガン伴奏で歌唱指導というパターンが、ここ100年余り続いているが、やっぱり和風の曲には、和楽器を使った方がピッタリ。しかし、今の学校には、西洋の楽器はあるが、日本の楽器はめったにない。最近は、新しい指導要領で邦楽導入が打ち出されたので、学校向けの和楽器のパンフレットも見受けられるようになったが、購入するには予算が・・・。



そこで、前述の手作り三味線を、6年生の図工科の時間に卒業記念として製作し、総合的な学習の時間などを利用して演奏の練習をし、「6年生を送る会」で発表してみようと考えた。

それに先立ち、低学年の担任である私は、昨年度から朝の会や帰りの会に、和風の歌や、日本民謡、郷土に伝わる「名張音頭」などを、三味線の伴奏で子ども達と歌い、各種の学習発表の機会をとらえて慣れ親しんでもらうよう心がけてきた。

そして、本年度2学期から、8人の6年生たちと共に、初めての試みに挑戦した。はじめは、教師も子どもも、日ごろ使ったこともない様々な工具を使い、「小学生には、無理だ。」と挫折しそうになる子もいて、悪戦苦闘の連続であったが、完成に近づくにつれ、作ることに面白さを発見し、「早く完成して、演奏してみたい。」という意欲も高まってきた。

予想よりはるかに遅れて、「6年生を送る会」まで1週間足らずという2月の末に完成。そのため、調弦や、演奏法の詳しいことは簡単に手ほどきして、すぐに練習に取りかかった。(31日)当初考えていた民謡は、短期間ではとても難しいので、とりあえず、12年生の教科書教材から和風の歌をいくつか選び、その中から子ども達に選ばせることにした。

目前に迫った36日の「6年生を送る会」。果たして、どこまで弾けるようになるか、かなり不安だが、当の6年生達は意気盛んである。(2001.3.1

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