かけはし 2003.12.21

2003年12月

名張市立長瀬小学校人権・同和教育通信

 今年もあっという間に1年が過ぎ、あわただしい年の瀬を迎えました。皆様方には新年を迎える準備にご多用のことと存じます。厳しい社会経済状況の中で、また、国内、国際的にも重大なニュースが報じられる中で、今こそ一人ひとりの人権が大切にされなければならない時期はないと言えます。それは日々の私たちの職場や家庭の中の身近な場においても。

 この二学期は名張市を含め、伊賀地域で三重県人権・同和教育同和教育研究大会が開かれたり、人権週間行事のふれ愛コンサートが催されたり、多くの人権にかかわる研究会も持たれました。子ども達も学校で人権作文を書いたり、人権に関する絵やポスターを描いたり、部落問題学習を進め、人権の大切さについて学習を進めています。

子どもの声に耳を傾けてください。

 わたしは、3,4年生ぐらいの時に、部落差別のことを勉強しました。その時の勉強は、
「Aさんの町には、遊びに行ったらあかん。」
という話でした。
「部落差別って何」「そんな問題になる事なん。」
と思っていました。でも、だんだん勉強していくうちに、部落差別はあってはいけないもの、これからなくしていかなくてはならないものと分かってきました。 (中略)
 (6年生の)二学期になり、太鼓集団「怒(いかり)」の勉強をしました。二年くらい前に、わたしたちの学校に演奏に来てくれて、どんな理由で活動しているのかなど、くわしく知りたいと思っていました。
 社会見学に行き、「怒」の代表の隅野さんに話を聞かせてもらい、練習場も見せてもらいました。隅野さんや「怒」のメンバーが、部落差別についての怒りを太鼓で表現しているのが、とてもすばらしいなと思えました。
 とくに、私の心に残ったのは、隅野さんの言葉で、
「部落差別は、まずいけないこと。だけど、まず差別を見抜く事の大切さを知ってほしい。だから、みんなも差別を見抜ける人になってほしい。」
という事でした。
 テキスト ボックス:  わたしは、差別を見抜ける人になりたいし、「怒」の人たちのように、前向きに差別に立ち向かっていきたいなと思いました。
 わたしは、何年も、部落差別について勉強してきました。今も、差別に苦しんでいる人がたくさんいます。この差別は昔もありました。そんな昔からあった差別は今も消えていません。今までだれも止めることができなかったのでしょうか。だからわたしは思います。わたしや、周りのみんなで今まで消えなかった部落差別を消してやろうと。


学校では、みんなに、
「差別やいじめはあかん。」
という事を伝えるために、太鼓グループで発表をしました。これからも自分の周りの事について考えて、みんなに伝えていきたいなと思います。
                                
                         (本年度の名張市「人権に関する作文集」より抜粋)

 この印刷物は、明日12月22日(月)発行予定の『よりよく「冬休み」をおくるために』や、地区向けチラシ「特認校だより」などとともに、地区委員さんに配っていただきます。
 去る12月7日(日)青少年センターで行われました人権週間行事の「ふれ愛コンサート」で、入賞作品の表彰があり、受賞者自身が朗読した小学生の人権作文の中の一つです。(他に、中学生・高校生の人権作文も発表され、皆感動的な内容でした。)
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