火縄の歴史
 藤堂藩が新田開発で田んぼを作らせ、人々の暮らしを豊かにしまし
た。しかし、もともと水がなく、山ばかりだったので、働く人を募集
し、良い成績の人を鉄砲隊に配属しました。その時、殿様のところか
ら竹を持ってきて縄を作らせました。鉄砲隊をつくったのは、となり
の国が攻めてきても、村人が鉄砲を使えたら防ぎ守るためです。その
時は、木綿の糸に硝石を吸わせた縄を使いました。
 竹の火縄には油がつまっているので、火持ちがよく、薬品を加えなくても、
水をかけない限り火が消えることは、ありません。1671年ごろ、籐堂藩の
保護のもと小波田地区で生産され始めました。青竹の火縄は三重県名張市小波
田産が唯一とされています。
また、小波田の火縄は三重県指定伝統工芸品として認められ、指定されていま
す。

三重県指定工芸品の認定証
火縄が作られるようになった理由
三重県指定工芸品の認定

現在、小波田の農家の副業として行われ、14戸がこれに従事している
原料は真竹の新竹で長い竹の外皮をそぎ、肉身を山刀で細くそぎ、干
してから縄状にして製品にする。